令和8年度 業務改善助成金予算案とポイント|社労士が解説

業務改善助成金の申請を検討されている事業主様へ。 当事務所は札幌市を中心に事業主様の業務改善助成金申請をサポートしています。迅速な相談や労働局への対応が強みです。

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令和8年度の助成金予算案が発表され、事業主の皆様に影響がある制度変更が含まれています。
「業務改善助成金の概要」「来年度の変更点」「社労士の観点からの今できる申請準備」を解説します。
本記事は、札幌の社労士として全国の助成金申請をサポートする石神社会保険労務士事務所が監修しています。

※予算案が審議中であるため、変更点などは確定したものではありません。

目次

設備投資+最低賃金引上げ→助成金受給

業務改善助成金は、生産性向上に資する設備投資等(機械設備、コンサルティング導入や人材育成・教育訓練)を行うとともに、事業場内最低賃金を一定額(各コースに定める金額)以上引き上げた場合、その設備投資などにかかった費用の一部を助成するものです。

毎年のように地域別最低賃金が改定されるなかで、最低賃金の引き上げ実施と併せて、設備投資に対して使用できる助成金です。
助成額も1人あたり最大170万(令和7年度)であることから、交付決定件数が右肩上がり増えている助成金です。
(交付決定件数:令和4年度5672件 令和5年度:13603件、令和6年度17616件)

令和7年度についての上限額は以下の通りです。 

予算案が12月26日の厚生労働省のホームページで公表されました。令和7年度からの大きな変更点は、

  • 30円引き上げコースが廃止され、3コース制に再編(50円、70円、90円)(事業場の最低賃金の引き上げが、最低でも50円以上求められるものとなっています)
  • 最低賃金の引き上げ労働者数が少ない事業者は、助成上限額が引き下がっていること。
    (例)令和7年度:引上げ額45円コースで引き上げる労働者1人の場合→助成額45万(80万)
       令和8年度:引き上額50円コースで引き上げる労働者1人の場合→助成額30万(40万)
       ( )は30人未満の事業者が対象です。
  • 事業場内最低賃金が、令和8年度地域別最低賃金未満であること 
    (従前では事業場内最低賃金が改定後の地域別最低賃金未満であっても、改定前の地域別最低賃金との差額が50円以内でないと対象になりませんでした)

    (例)現在、北海道(札幌市等)の地域別最低賃金1,075円です。来年度、仮にこれが1,150円に改定された場合、事業場内最低賃金が1,075円〜1,149円の範囲にある事業場が、業務改善助成金の対象となります。
  • 募集時期はは9月1日から11月末日までになる見込み
       

当事務所では、札幌を中心に助成金申請サポートを行っています(全国対応可能です)。詳しくは

令和8年度当初予算案

 賃金引上げだけでなく、労働時間の短縮や有給休暇の促進に取り組む場合は、「働き方改革推進支援助成金」の対象となる可能性があります。
 令和8年度働き方改革推進支援助成金予算案のポイントを紹介しています。

過去3年間の概算要求や予算案との比較をしてみます。(左が概算要求、右が当初予算案)

・令和6年度、7年度の当初予算案が、助成上限額や助成率がそのまま交付要綱に反映されていますので、令和8年度も当初予算案通り要綱に反映される可能性はあります
・3か年とも事業目的や事業概要は全く同じ文言となっており、「賃上げ+設備投資→助成」の大きなスキームとしては前年度から大きな変更点はない可能性が高いです。
・令和8年度の概算要求時にあった、「【対象事業場】事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内であること」文言が削除され、「事業場内最低賃金が、令和8年度地域別最低賃金未満であること」でに変更になっていることから、助成金の募集時期を、地域別最低賃金が改定される実施において、重点的に実施される見込み
・令和8年度予算案は21億円ですが、毎年補正予算を組んでいます(令和7年度当初は15億円でしたが、補正予算をは352億円組んでいます)

令和8年度概算要求

令和8年度当初予算案

令和7年度概算要求

令和7年度当初予算案

令和6年度概算要求

令和6年度当初予算案

 助成金を受給するにあたっては、要件を遵守した上で交付されます。労働保険の加入や申請前の賃金が改定前の地域別最低賃金以上である等の法的なルールはもちろんのこと、導入機器の納品が交付決定後や賃上げ引上げの時期等など細かく定められております。
 また、地域別最低賃金の改定の決定から申請までの期間が例年短いことや提出書類も多数提出が必要なこと、また、申請件数が想定より上回り場合早めに打ち切る可能性もあります。申請書類の様式や記載方法については大きな変更はないものと思われますので参考に今年度の申請書類等を事前に調べるなどして、計画的に申請することををおすすめいたします。
 令和8年度も地域別賃金の改定は47都道府県で行われるものと思います。現在の事業場内最低賃金が地域別賃金より数十円だけ高い事業場で設備投資を検討されているなら、今の段階から賃金台帳や雇用契約書や労働条件通知書のなどの整備などをきちんとしておき、短い期間でも申請できるようにしておくことが重要です。

労働保険に未加入(労働保険を滞納中)でも助成の対象になりますか

 未加入の場合は本助成金を受けることができません

交付決定前に設備機器の納入した場合でも、助成を受けることができますか

 導入機器の納品は購入決定後でなければならず、交付決定前に納品された場合は助成を受けることができませんので注意してください。一方、申請後、交付決定前であっても、導入予定機器等を発注すること自体は差し支えません。

雇い入れ後6か月未満の労働者は「引き上げる労働者」に含まれますか

 事業場内最賃を決める際には、雇い入れ後の6か月以上の労働者を基準にする必要がありますが、「引き上げる労働者数」の雇用期間について定めがないことから、雇い入れ後6か月未満の労働者も「引き上げ後の賃金額を下回る労働者」該当します。

設備投資等の内容は、賃上げ計画の対象者と直接関連している必要がありますか

 直接関連しなくても問題ありません

見積は必要ですか

 相見積が不要になるのは、「契約予定額が10万円未満の場合」又は「相見積を取ることにより難い場合」のいずれかの場合です

10人未満の事業場における賃上げに関する「(就業規則)準ずるもの」についてはどのように作成すればいいのですか

 少なくとも、賃上げ引上げ後の事業所内最賃及び賃上げ引上げ日を定め、併せて、作成者(事業場名)、作成年月日等を記載した書面を作成してください。この書面は労働基準監督署への届け出は必要はありませんが、従業規則に準じて労働者代表からの意見書を添付するとともに、作成後は労働者に通知してください。
 なお、労働契約及び労働女権通知書は、就業規則に準ずるものには当たりません

賃金引上げの予定があれば、現在は地域別最賃を下回っていても助成対象になりますか

 申請時に地域別最賃を下回っている事業場は、助成対象とはなりません

賃金の引き上げを、2回に分けて(二段階で)行うことはできますか

 事業場内最賃の引き上げについて、2回に分けて行うことはできません

業務改善助成金の受給相談|札幌の石神社会保険労務士事務所

 令和8年度の業務改善助成金は、早めの準備が受給のポイントになります。受給の可否や申請要件の確認だけでも、札幌の石神社会保険労務士事務所が丁寧にサポートいたします
(全国対応可能です)

※ 初回の簡単なご相談は無料で承っております。

◦厚生労働所の業務改善助成金のサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

◦厚生労働省業務改善助成金コールセンター
 電話番号:0120ー366ー440
 受付時間:平日 9:00~17:00

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