令和8年度キャリアアップ助成金についてのポイント│札幌の石神社労士が解説

 令和8年4月8日に公表された最新のキャリアップ助成金の情報を基に、正社員化コースの変更点や新設予定の加算措置について、札幌の社労士がどこよりも早く解説します。
 
 また、キャリアアップ助成金の申請を検討されている事業主様へ。 当事務所は札幌市を中心に事業主様のキャリアアップ助成金申請をサポートしています。迅速な相談や労働局への対応が強みです。

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目次

キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者(有期契約、パート、派遣社員など)の待遇改善や正社員転換を推進する事業主を支援する、厚生労働省管轄の制度です。人手不足の解消や雇用の安定を目的に、多くの企業で活用されています。

1 制度の目的と全体像

この制度は、非正規雇用の方々のキャリア形成を促進し、企業全体の生産性を高めることを狙いとしています。単に給料を上げるだけでなく、「正社員への転換」や「処遇の改善(賃上げ・賞与の導入)」といった具体的なアクションに対して助成が行われます。

2 代表的なコースと支給内容

 特に活用されているのは以下のコースです。

  • 正社員化コース 有期雇用労働者を正社員へ転換させた場合に支給されます。中小企業の場合、対象者1人につき80万円(雇い入れから3年未満の有期雇用を正社員化するときは40万円)が基本額となり、初めてキャリアアップ助成金を計画を立て、正社員転換制度を新たに規程した場合などは加算もあります。
  • 賃金規定等改定コース すべての非正規雇用労働者の基本給を一定割合(3%以上など)引き上げた場合に支給されます。
  • 賞与・退職金制度導入コース 非正規雇用労働者を対象に、賞与や退職金制度を新たに設けて支給した場合に助成されます。

3 受給のための主な要件

助成金を受け取るためには、以下のステップを正確に踏む必要があります

  1. キャリアアップ計画の作成・届出: 取組を実施する前に、管轄の労働局に計画書を届出しチェックを受ける必要があります。
  2. 就業規則への明記: 正社員への転換規定や、賃金改定のルールが就業規則に整備されていることが必須です。
  3. 適切な運用と支給申請: 転換後、6ヶ月分の賃金を支払った後に申請を行います。この間、残業代の未払いがないか、社会保険に適正に加入しているかといった法令順守も厳しくチェックされます。

当事務所では、札幌を中心に助成金申請サポートを行っています(全国対応可能です)。詳しくは

 令和8年4月8日に令和8年度のキャリアアップ助成金の詳細が発表されました。大きな変更点として
 

①正社員化コースで情報公表した場合、20万円(大企業は15万)加算されます

【要件】
①正社員化コースのみが対象
②職場情報総合サイト(しょくばらぼ)又は自社のウェブサイトで公表を行うこと
③ウェブサイトへの公表日がキャリアアップ計画期間中かつ、支給申請日までであることが必
④支給申請日から少なくとも支給申請事業年度の終了まではサイト上で公表を継続すること
⑤各事業所1回限り(20万)であること

【公表内容】
①制度の公表:手続き、転換の要件、実施時期
②直近の3事業年度に、有期雇用労働者等を正規雇用労働者として直接雇用した数
③直近の3事業年度に、有期雇用労働者等の編入日から、正規雇用労働者への転換するまでの平均期間及び最短の期間

 
 

 

いつの支給申請から情報公表加算が受けられる対象となりますか。

令和4月8日以降に対象労働者を転換等する場合に、本加4月8日以降に対象労働者を転換等する場合に、本加算の申請の対象となります。

新設企業等で公表内容②、③の転換実績や期間を記載できない場合はどうすればよいですか。

新設企業等で、直近の3事業年度における転換実績が存在しない(または一部しか存在しない)場合は、②及び③については0人(実績なし)等と記載ください。(何も記載がない場合は所定の情報を公表していると認められません。)

一度公表内容の不備で不支給となった場合に、公表内容を再整備して新たに公表するような場合、再び加算の申請は可能でしょうか

申請において公表内容の不備があって当該加算が不支給となった場合に、都道府県労働局の助言指導を受けつつ、支給要件を満たす内容に修正した場合、その修正日を新たな公表日と見做し、次回正社員化コースの申請の際に本加算の申請を行うことが可能です。

すでに一部の情報をHP上等で公表していた場合で、必要な全ての情報を整理し、新たに公表した場合も本加算の対象となりま
すか。

加算の対象となります(各事業所1回限り)。

②「短時間労働者労働時間延長支援コース」が新設に伴い「社会保険適用時処遇改善コース」廃止

 社会保険適用拡大に伴う助成金で、令和7年まで「社会保険適用時処遇改善コース」がありましたが、令和7年7月に「短時間労働者労働時間延長支援コース」が新設されたため令和8年度以降は社会保険適用時処遇改善コースは適用されませんのでご注意ください。

 

 その他の変更点は、リーフレットだけ見ると昨年と内容は同じにであり大きな変更点はありません。Q&Aを見ましても大きな質問事項が追加されたものはなく、軽微な説明がいくつか追加ととなっているだけです。

 
 

 キャリアアップ助成金は計画書を提出し、その計画に基づいて実施されなければなりません。10人未満の事業所であっても就業規則の作成は義務となります。キャリアップ管理者の選定や、正社員化コースでは賃金の額または計算方法が正規雇用労働者と異なる雇用区分の就業規則を通算6か月以上受けて雇用される有期雇用労働者であることなど様々な受給するための要件があります。
 計画を提出してから、受給できるまでは1年数か月かかるため短期的に計画書を提出するのではなく、まずは申請書類や賃金台帳や出勤簿などといった必要な提出書類がどのようなものがあるのかと調べることからおすすめいたします。

従業員が10人未満の事業所ですが、就業規則の作成・届出は必須ですか?

必須です。 労働基準法上は10人未満であれば届出義務はありませんが、本助成金の申請には「転換規定」等が明記された就業規則が必要です。

事業主と「密接な関係」にある親族を転換させた場合、助成対象になりますか

 事業主の配偶者や3親等以内の親族などは、原則として支給対象外となります 。

キャリアアップ計画書はいつまでに提出すればよいですか?

 各コースの取組(正社員化や賃金規定の改定など)を実施する前日までに、管轄の労働局へ届け出る必要があります

「重点支援対象者」とはどのような人を指しますか?

 以下のいずれかに該当する労働者を指します

・派遣労働者、母子家庭の母等、特定の訓練修了者

・雇入れから3年以上の有期雇用労働者

・雇入れから3年未満で、過去5年間に正規雇用期間が合計1年以下、かつ過去1年間に正規雇用されていない有期雇用労働者

重点支援対象者とそれ以外で、支給額はどのように変わりますか?

 中小企業の場合、有期から正規への転換で重点支援対象者は80万円(2期分割)ですが、それ以外の者は40万円(1期)となります 。対象者によって助成額が大きく異なるため注意が必要

新卒採用してすぐに正社員転換した場合、助成金はもらえますか?

 令和7年4月以降、新規学卒者(卒業年度の3月31日までに内定を得た者など)で、雇入れから1年未満の者は支給対象外となります 。これは、本来最初から正規雇用できる者を助成金目的で有期雇用することを防ぐための措置です 。

正社員転換後の「3%以上の賃金増額」は、残業代を含めて計算してもよいですか?

 いいえ、残業代(超過勤務手当)は比較対象の賃金に含まれません 。基本給や役職手当など、月によって変動しない「固定的賃金」での比較が原則です 。

試用期間中の労働者を正社員転換した場合、助成金の対象になりますか?

 試用期間は「有期雇用期間」としてカウントされません 。当初から正社員として雇用され、試用期間を設けている場合は「正規→正規」の移動とみなされ、助成金の対象外となります 。

「無期雇用労働者」から正社員へ転換した場合の支給額はどうなりますか?

 令和7年4月以降の取組では、中小企業の場合、重点支援対象者は40万円、それ以外の者は20万円が支給されます 。

助成金で受け取ったお金の使い道に制限はありますか?

使い道に制限はありません。 会社の運転資金や設備投資、従業員の福利厚生など、事業主が自由に活用できます。

社労士などの専門家に依頼せず、自社だけで申請できますか?

可能です。ただし、申請書類の作成や就業規則の整備、賃金計算のチェックなど非常に細かい作業が伴います。不備があると一切支給されないリスクがあるため、社内に労務の専門担当者がいない場合は、社会保険労務士への相談が一般的です。

キャリアアップ助成金の受給相談|札幌の石神社会保険労務士事務所

 令和8年度のキャリアアップ助成金は、早めの準備が受給のポイントになります。受給の可否や申請要件の確認だけでも、札幌の石神社会保険労務士事務所が丁寧にサポートいたします
(全国対応可能です)

※ 初回の簡単なご相談は無料で承っております。

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